ObiRED 大径木高耐久赤身材

お問い合わせ

歴史力

POWER OF HISTORY

大径木に仕立てる歴史的林業地

HISTORICAL FORESTRY AREA

飫肥杉の産地である宮崎県はスギの生産量が26年連続で日本一。なぜ宮崎県のスギが日本一の生産量を誇れるのか?

それは先人の知恵であり、思いやり。江戸時代から未来の人のことを考えてずっと植林を続けてきたからです。

「飫肥杉」は旧飫肥藩領(宮崎県の南東部、現在の日南市や宮崎市の一部など)で生産され始めたスギで、飫肥地区は1623年(江戸時代初期)から約400年の歴史を持つ歴史的林業地です。

日照時間が長く温暖で湿潤な気候により、一般的なスギに比べて生育が早く、年輪幅が広い飫肥杉が育ちます。幹が太いが軽量で強度が高いことから、造船用材としての評価が高く、そのおかげで次第に林業が発展していきました。

飫肥杉に限らず赤身のみから木材を取ろうとすると、大径木、つまりしっかりと成長したスギでなければなりません。スギの性質上、小径木の段階では赤身部分が小さく、大径木になればなるほど赤身の部分の比率が大きくなります。木が育ち、木材として出荷できるようになるには何十年もかかります。安定的に木材を出荷するにはまとまった量のスギを蓄材していなくてはなりません。

また、スギは産地により特性が異なりますので、ただ大径木という条件を満たしていればよいわけではなく、赤身材としての性能が重要になります。

そこで、日本全国のスギの中でも高品質・高性能な赤身材をリーズナブルに量産可能な産地及び品種として「飫肥杉」に着目したのです。

赤身部分のみで木材にするには大径木に育っているのが必須!

弁甲材(船材)に最適とされた飫肥杉大径材

IDEAL FOR SHIP MATERIALS

『日本書紀』神代の巻のスサノオノミコトの説話に「杉および樟、この両の樹は、もつて浮宝(舟)とすべし」とあるように、神様がスギを生みだし、その用途は船に使いなさいと教えています。

太古の記録にもあるように、スギは船に使える優れた性質を持ちますが、中でもスギの赤身は軽量で加工がしやすく、耐久性や防水性もあり、防虫性、調湿性能、空気浄化機能なども兼ね備えたとても魅力的な木材です。かの正倉院の宝物もスギの箱に保管されていたとされており、スギの空気浄化機能が宝物の劣化を抑える効果があることを先人は知っていたのかもしれません。

軽くて耐久性の高い飫肥杉の優れた特性は、かつては木造船の弁甲材などとして重宝され、瀬戸内海や韓国などに高値で出荷されていました。現在は、木造船の生産がないことから、建築用としても使われるようになりましたが、使用条件の厳しい船にも使われているように、住宅用としても優れた性能を発揮しています。

  • 飫肥杉を育てる雄大な自然

  • 飫肥杉を育てる豊かな水

  • 30〜50年先を見越した苗づくり

  • 未来のことを考えての植林

  • 江戸時代から受け継がれる林業

  • 直径30cm以上の丸太