POWER OF FUTURE
EVOLUTION OF SOLID WOOD
私たちの身の回りには、本物の木ではない木目調の製品を数多く見かけます。本来は木を使いたいのだけれど、耐久性、強度、加工、流通、重量、色、コストなど、様々な理由から別素材を木に似せているのでしょう。
なぜか私たちは木に対して敏感で、本物の木と別素材を木目調にしたものではすぐに見分けがついてしまいます。
最近では用途に合わせて無垢材を使えるようにする研究が進んでいます。例えば、表層圧密テクノロジーの「Gywood」。表面の硬度を高めつつ無垢材の良さは損ないません。今までなら表面の硬さがないため、無垢材をあきらめていた場所に使えるようになりました。ほかにもAZN処理で防腐・防蟻効果を高め、より厳しい環境で耐えられるようになったり、デザインに合うよう好みの色調に変化させ、バリエーションを楽しむこともできます。今まで木目調の代替品を使っていたところに最新のテクノロジーが加わり、無垢材の用途が広がっています。
飫肥杉赤身材はデザインやお好みに応じて、様々な塗装が可能です
CHANGE TO AGING BEAUTY
飫肥杉赤身材は無塗装でお使いいただくケースが多い材料です。屋外使用の場合、紫外線により約半年から1年程度で灰色(シルバーグレー)に変化しますが、飫肥杉赤身材の強度や耐久性が劣化しているわけではありません。適度に掃除をすることで強度や耐久性は維持されます。雨が降った時に濡れたデッキが鏡面になるのは、水をはじく精油成分が効いている証しです。
欧米などではこのシルバーグレーがかっこいいと評価されており、日本でもこのシルバーグレーのシャビーな雰囲気を好む愛好家が増えています。
含浸性の自然塗料等で着色したりすることで、退色を遅らせたり、防水性を付与することもできますが、将来性を考えた提案ができるのも飫肥杉赤身材ならではです。
赤身で統一感ある色調
屋外の場合は1年程度でシルバーグレーに
雨に濡れても水鏡のように水をはじいています
赤身で統一感ある色調
あたたかな店舗づくり
シルバーグレーになったウッドデッキ
軒下のウッドデッキはゆっくり経年変化します
雨上がりの飫肥杉赤身材の経年変化(博多駅)
飫肥杉赤身90×40に半造膜系塗料で塗装したルーバー