POWER OF TECHNOLOGY
CHARACTERISTIC WOODWORKING
飫肥杉赤身材の性能は、耐久性が高いとされるヒノキや米ヒバにも劣りません。しかし、赤身のみを使用するには太く育った木が不可欠です。飫肥杉赤身デッキ材に使用されるのは直径30cm以上(大部分は36cm以上)の丸太で、これは計画的な植林によってよく育った太い材を安定供給できる飫肥杉の強みだと言えます。
しかし、大径材であっても最適な木取りをしないと製品になってから木材が反ったり、割れたり、節の入り方が悪く、見栄えも悪くなってしまいます。
例えば、飫肥杉赤身デッキ材の特長である見た目がきれいな節は「生節(いきぶし)」(枝が生きたまま幹に包み込まれた節)と呼ばれます。飫肥杉は生節が多い(軽微な死節も混ざります)とされていますが、木取りが最適にできていないと流れ節といった見た目にもよくない製品になってしまうため、細心の注意を払いながら製材しているのです。
デッキ材以外の部分も内装材や幅広板、工芸品、バイオマス用チップなどとして、適材適所、余すことなく使用できます。
ORIGINAL DRYING TECHNOLOGY
一般的なスギの精油成分が未乾燥材の状態で1%程度に対して、飫肥杉の精油成分は未乾燥材の状態で2%程度、いかに飫肥杉の精油成分が豊富だということが分かりますが、一般的な高温乾燥をしてしまうと精油成分が1%程度まで落ち込んでしまいます。精油成分が耐久性の重要なポイントなのですが、精油成分の減少を恐れ、十分な乾燥が行われず、含水率が高いと、使用していくうちに水分が抜け、木材が変形しやすくなります。
私たちは長年の研究と試行錯誤を繰り返し、天然乾燥(屋外に長時間置いて日光と風で脱水及び乾燥させる)と人工乾燥(乾燥機の中で温度をあまり上げない中温乾燥で乾燥させる)を組み合わせた独自の技術で最大の特長の一つである赤身の精油成分を損なわないようにしています。含水率は15%以下の良質乾燥材となっており、形状安定性も高くなっております。
天然乾燥中の飫肥杉赤身材
天然乾燥中の飫肥杉赤身材
含水率を整えるために中温の人工乾燥機で仕上げます
人の目で1枚1枚丁寧に選別されます
表面を削り年輪を浮きあがらせる浮造り加工機
乾燥後4面カンナ削り加工された飫肥杉赤身デッキ材
飫肥杉赤身材から抽出した精油成分