ObiRED 大径木高耐久赤身材

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ObiRED関連製品の防蟻性を評価するため、2017年度には耐蟻性(イエシロアリ)、2018年度には耐蟻性(アメリカカンザイシロアリ)の試験を京都大学生存圏研究所と共同研究を行いました。

その結果をご報告いたします。

 

■シロアリについての基礎知識

日本の中で建築物を加害するのは主にイエシロアリ、ヤマトシロアリとアメリカカンザイシロアリです。

【イエシロアリ】

イエシロアリはシロアリの中でも大規模な被害を起こしやすいシロアリです。建物や土中に塊状の大きな巣をつくり、一つのコロニーに対し、数十万匹から数100万匹に達することもあります。加害速度は早く、被害の進行が早いのが特徴です。

 

【アメリカカンザイシロアリ】

アメリカカンザイシロアリはアメリカ大陸原産の品種です。イエシロアリなどと違って乾燥された木材でも被害を起こしやすく、外から飛来してくるため窓枠、家具、構造体、フローリングほぼすべての木材製品が侵害される恐れがあります。また、木材の中にコロニーを形成することから被害を発見しにくいのも特徴です。

 

■京都大学での試験結果

この2つのシロアリを用いた試験結果を紹介します。

【2017年度 耐蟻性(イエシロアリ)】

この年の試験ではObiREDシリーズのObiRED、ObiRED+Gywood、ObiRED+AZN注入、比較として2種類の市販の熱処理木材やスギの辺材を比較として試験を行いました。

写真 : 防蟻試験(JIS K 1571 : 2004に準拠)

 

結論:

写真 : 室内防腐防蟻性能試験(JIS K 1571-2010)後風景

 

①ObiREDは一般のスギよりも圧倒的に、耐蟻性能に優れていました

②ObiREDは耐久力が高いと言われている熱処理材よりも同等以上の耐蟻性能がありました。

③ObiRED+AZNはほぼ無傷で非常に防蟻性能が高いことがわかりました。

 

【2018年度 耐蟻性(アメリカカンザイシロアリ)】

この年の試験ではObiREDシリーズのObiRED、ObiRED+AZN、ObiRED+Gywood+AZN、比較として一般のスギ、熱処理木材、市販デッキ材のベイスギ、カリフォルニアレッドウッド、ベイヒバ、SPFで試験を行いました。

写真 : 試験風景(JIS K 1571 : 2004に基づき、アメリカカンザイシロアリを使用)

 

 

結論 :

①どんな樹種でも薬剤を処理しない場合はアメリカカンザイシロアリの穿孔被害を受けました。熱処理木材でも表面に明確な食害を受けました。

②AZN処理により、アメリカカンザイシロアリによる食害をほぼ完全に防止することができました。

 

■まとめ

ObiRED国産針葉樹最強の耐久性能を持つ材料の一つであることがわかりました。

どんな樹種でも食べてしまうアメリカカンザイシロアリが生息する地域では、ObiRED+AZNの使用をおすすめします。